クレーンの構造部分

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 溶接構造のクレーンは、様々な原因によってクラック( 亀裂 )が生じることがあります。リベット( 大型の鋲 )による結合は、長く使用すると緩みが生じて打ち直す必要があるため、今ではほとんど使用されていません。


クレーンの構造部分

 クレーンの構造部分とは、つり上げた荷を支持するクレーン本体を構成する部分で、階段、歩道、手すり、運転室、囲い、覆い、荷をつり上げる支持部分以外の部分及び機械部分を除いた部分と定義されている。クレーンの質量を占める割合が大きい構造部分は、クレーン等構造規格に基づき、軽量で合理的な設計がなされている。 一般に鋼板、形鋼等の鋼材を用い、溶接又は摩擦接合用高力ボルトによって使用目的に適した形に製造されている。摩擦接合用高力ボルトによる結合は、施工時に適切に取付ければ緩みは生じないが、防錆に注意する必要がある。
● クレーンの構造部分
  天井クレーン (クレーンガーダ、サドル)
  ジブクレーン (ジブ、脚、塔(タワー))
  クライミング式ジブクレーン (ジブ、マスト)
  橋形クレーン (クレーンガーダ、脚)
  ケーブルクレーン (メインロープ、塔)

クレーンガーダ

 トロリ等を支持する構造物で、けた(桁)ともいう。 天井クレーンの基本的なガーダの断面の形状は、荷重を直接支える主けた、水平力を支える補助けた、これらを繋ぎ合せる水平部材及び筋かい材等で構成されている。クレーンガーダは、荷重を支えるために十分な強度を持たせると共に、たわみを少なくするために次のような形式のものが用いられている。

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 ● I ビームガーダ

 I 字型鋼による単純な構造

 ● プレートガーダ

 I ビームをアングルで補強した構造。I ビームガーダ及びプレートガーダは、この断面のみである程度の水平力を支えることができるため、 補助けたなしで用いられることがある。

 ● ボックスガーダ

 プレートガーダの水平方向に対しての強度を補強したもので、箱型構造の断面のみで十分に水平力を支えることができるため、補助けたを必要としない。サビが発生しにくく塗装は容易だが、スパンが長くなるとクレーンの質量が大きくなるため、走行に大きな動力を必要とする。

 ● トラスガーダ

 主けたや補助けた等を組合せたもので、軽量で強度のある構造によってクレーンの質量とたわみを少なくすることができる。

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      I ビームガーダ   プレートガーダ    ボックスガーダ        トラスガーダ    

サドル

 天井クレーンのガーダを支えてクレーンを走行させる車輪を備えた構造物をサドルという。溝形鋼や鋼板による箱型構造のサドルは、部品取付位置を高い精度で合せることができるリーマボルト等でガーダに取付け、 サドルの両端にクレーンの衝突に備えた緩衝材を取付けている。 その他に鋼管構造や鋼板折り曲げ構造のものがある。

       

ジブ

 ジブクレーンのジブは、より重い荷をつれるように自重はできるだけ軽く、かつ、剛性(外力によって変化しない強さ)を持たせる必要がある。このため、ジブにはパイプトラス構造やボックス構造のものが多く使用されている。 クレーンの斜めに突き出したジブと水平のジブを区別する必要がある場合は、傾斜ジブ又は水平ジブという。

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           傾斜ジブ           水平ジブ

脚 (レッグ)

 クレーンの脚には、ボックス構造やパイプ構造が多く使用されている。 橋形クレーンの脚は、一方を剛構造(剛脚)になるように取付け、つり荷及び自重ならびに各種運動による水平力、風や地震による水平力等に耐えられるようにしている。もう一方の脚は、ガーダのたわみによって走行レールに無理な力が掛からないように細い脚(揺脚)にしているものが多く、ガーダへの取付けにはピンを使用しているものがある。

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