移動式クレーン運転士試験に合格し、移動式クレーンの運転士として活躍するためには、移動式クレーンの知識について理解しなければなりません。
移動式クレーン運転士免許は、あらゆる移動式クレーンを運転することができます。ここでいう運転とは、移動式クレーンを操って操作することをいうもので、公道を走行させる運転には別途運転免許証が必要になります。
つり上げ荷重と免許の区分 | 特別教育 | 技能講習 | 運転士免許 |
0.5t 以上、1t 未満の移動式クレーンの運転 | 運転可 | 運転可 | 運転可 |
1t 以上、5t 未満の移動式クレーンの運転 | 運転不可 | ||
5t 以上の移動式クレーンの運転 | 運転不可 | ||
備 考 | 公道を走行させる運転を除く |
移動式クレーン運転士試験の受験には、移動式クレーンの知識の学習が欠かせません。
試験科目 | 出題数 (配点) | |
学 科 | 移動式クレーンに関する知識 移動式クレーンの関係法令 原動機及び電気に関する知識 力学に関する知識 |
10問(1問3点) 10問(1問2点) 10問(1問3点) 10問(1問2点) |
実 技 | 移動式クレーンの運転 移動式クレーンの運転のための合図 |
● 移動式クレーンに関する知識は、移動式クレーンの種類と形式、構造部分、作動装置、安全
装置、取扱い等についての学習です。移動式クレーンに関する知識を初めて学習する方は、
難しいのではと思われるかも知れませんが、予備知識がなくても容易に理解できるため、心
配する必要はありません。
● 原動機及び電気に関する知識は、 ディゼルエンジン、油圧装置等についての学習です。専
門的なものが数多く含まれていますが、焦ることはありません。時間を掛けて何度も反復し
ポイントを整理して理解を深めましょう。
● 力学に関する知識は、多くの公式を学習しなければなりません。計算問題は、ほんの少し数
値を変えるだけで、幾らでも新しい問題を作り出すことができます。したがって、基本とな
る数式を理解することが計算問題を解く鍵となります。
● 関係法令は、クレーン等安全規則、労働安全規則、労働安全衛生法、労働安全衛生法施行令
等よりなるものです。法令には、一般に馴染みのない用語が使用されています。また、条文
を理解するために、他の条文を読み込むことで、やっと分かるという難解さがあります。こ
こで学ぶ関係法令は、法令の趣旨の明確化と活用の便宜を図るため、一般的な用語をできる
だけ用いた分かりやすい内容としているため、容易に理解することができます。