SI 単位

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 世界各国において単位の統一が進む中、我が国でも法定計量単位をSI単位(界共通単位)に統一するため、計量法の全面改正が行われました。




単位

 クレーン・デリック及び移動式クレーンの試験に登場する単位には、新計量法が用いられている。 したがって、SI 単位の理解が必要不可欠である。

重力単位 旧計量法 新計量法
質 量 kg又はt kg又はt kg又はt
重 量 kg又はt kgf又はtf
力の大きさ kg又はt kg又はt  N
力のモーメント kg−m又はt−m kgf・m又はtf・m  N・m

重量

 月面の重力は地球の重力の1/6である。地球上で重量6kgfの物体は、月面上では1kgf になる。重量とは、状態に応じて変化するあやふやな存在のため、これまで慣れ親しんでいた重量は、新計量法によって1999年を限りに追放された。 したがって、力学においては重量という用語は用いられていない。

                    
              地球上の重量 60kgf       月面上の重量 10kgf

質量

 地球上で6kgの質量の物体は、月面上でも6kgの質量である。物体の質量が地球上でも月面上でも同じなのは何故か。それは、未来永劫不変なプランク定数という基礎物理定数を質量の定義として使用しているからである。つまり、原子の数によって質量は定めらている。原子の数6kgと同等の文鎮を天秤の皿の片側に乗せ、もう一方の皿に質量6kgの物体を乗せると天秤はつり合う。月面上では分銅に働く重力が1/6になるため、ここでも天秤はつり合う。したがって、6kgの質量の分銅につり合う月面上の物体の質量は、やはり6kgということになる。質量とは、「物体そのものを構成する物質の量」であり、 その量は如何なる空間においても変化することはない。力学でいう荷の重さ等は、この質量で示され、単位にはkgやtが用いられている。

                     
                 質量は如何なる空間でも変化しない。

荷重

 力学においては、力を表す用語として荷重が用いられている。この力学の知識においても力を表す用語として荷重を用いている。単位には、N(ニュートン)やkN(キロニュートン)を使用している。ただし、つり上げ荷重、定格荷重、安全荷重等の用語は、荷重を質量の意味として使用している。

         
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